2019.03.21 FX

FOMCはハト派・金利低下・ドル

・ドル円は4日続落し、4時過ぎに一時110.54円と2月27日以来の安値を付けた。FRBは今日まで開いたFOMCで市場予想通り政策金利の据え置きを決定した。公表した声明文では「米経済活動の拡大は昨年第4四半期の堅調なペースから減速した」と指摘。先行きの政策金利の調整には慎重姿勢を維持し「(利上げを)我慢できる」とした。また、金利見通しでは年内の利上げ回数の中央値が従来の「2回」から「ゼロ」になったほか、バランスシート縮小については5月からペースを減速し9月に終了すると表明した。市場では「予想よりもハト派色が強かった」と受け止められ、円買い・ドル売りが優勢となった。
なお、FOMCは米経済見通しも下方修正した。19年10-12月期GDP成長率は前年同期比2.1%と従来の2.3%から引き下げた。物価指標のPCEデフレーターは1.8%と従来の1.9%からわずかに下方修正し、失業率は3.7%と従来予想の3.5%から引き上げた。
パウエルFRB議長は定例記者会見で「9月以降のデータによると成長は予想以上に減速」「欧州や中国では成長が鈍化」「英国のEU離脱はリスク」「バランスシートは必要なら調整を加える」などと述べた。