2020.01.17 FX

トランプ大統領の弾劾裁判が開廷

トランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる上院の弾劾裁判が16日に開廷。
大統領の弾劾訴追は史上3人目。

ウクライナ疑惑とは、トランプ大統領が自身の政治的利益のため、ウクライナのゼレンスキー政権に圧力をかけたとされる疑惑。

トランプ氏は7月25日のゼレンスキー大統領との電話首脳会談で、2020年の大統領選で対立候補になる可能性があるバイデン前副大統領の息子がウクライナのガス会社で不正に利益をあげたとしてその疑惑調査を要請した。
その1週間前に、ウクライナに支給する予定だった約4億ドルの軍事支援を突然凍結。
ウクライナ側が調査開始を公表することが、軍事支援の凍結解除と、ホワイトハウスでの首脳会談実現の交換条件だったとされている。

民主党は一連の要請について、トランプ氏が2020年大統領選で有利になるため、対立候補になる可能性があるバイデン氏に政治的打撃を与えるのが目的だったと断定。
さらに、トランプ氏が下院の弾劾調査に協力しないよう関係機関に命じたことが、憲法に基づく下院の権限行使の妨害に当たると主張。下院多数派の民主党は「権力乱用」と「議会調査の妨害」を理由にトランプ氏に対する弾劾訴追を決めたが、トランプ氏は疑惑を全面否定している。

米政府監査院(GAO)は16日、議会が支出を決めた軍事予算をホワイトハウスが政策目的で凍結したのは、法律に違反するとの報告書を公表した。

弾劾裁判で有罪・罷免されるには3分の2の賛成が必要だが、上院の共和党53人はいずれもトランプ氏解任を支持しておらず、裁判でトランプ氏が有罪となる可能性は低いとみられている。

実質的な審理は来週21日に始まる予定。
2020年秋の大統領選挙に影響を与える可能性があることから高い注目を集めています。