2019.07.08 FX

ドル円、パウエルFRB議長議会証言控えてイラン情勢で伸び悩む展開

本日の東京市場のドル円は、10日のパウエルFRB議長の議会証言を控えて、イラン情勢への警戒感から伸び悩む展開が予想される。

ドル円のテクニカル分析での攻防の分岐点は、1月3日のフラッシュ・クラッシュ時の安値104.87円からダブルトップ(112.14円・112.40円)の高値までの半値押しとなる108.64円で、5日の高値も108.64円までとなっている。
ドル売りオーダーは108.70円から109円にかけて断続的に控えている。
米6月非農業部門雇用者数が前月比+22.4万人の増加となり、2019年1-6月の月平均も+17.2万人となったことで、7月30-31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では期待されていた0.50%の利下げ観測は後退し、0.25%の利下げかあるいは見送り観測が台頭している。
しかしながら、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した議会への金融政策報告書では、経済成長ペースが今年4-6月(第2四半期)に鈍化し、米中貿易摩擦による米国景気への警戒感を示し、過去最長の米景気拡大を持続させるために「適切に行動する」として利下げの可能性を示唆している。
米雇用統計に関しても、不完全雇用率(U6)の上昇や労働力人口への懸念など、失業率や非農業部門雇用者数が示しているような堅調さはない、との指摘もあることで、FRBやパウエルFRB議長の判断に要警戒となる。