2018.11.30 FX

〜考え方の共有〜

記事内容

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の28日の発言を受けた米株式市場の熱狂的な反応について、行き過ぎていたとの声が懐疑派から上がっている。

ドイツ銀行とRBCキャピタル・マーケッツはリポートで、金利がこの先あまり大幅に上昇する必要がないことを示唆したFRB議長の発言を、トレーダーは深読みしたと指摘。それよりも、賃金とインフレを抑制するために利上げが必要なことを示すファンダメンタルの経済指標を注視するべきだとした。

米株式市場は29日、懐疑的な見方が広がる中で下落。前日はパウエル議長の発言で金利が低水準にとどまるとの思惑が強まり、米国株は8カ月ぶりの大幅高となっていた。米国の政策金利は中立とされるレンジを「わずかに下回る」水準にあるとの発言は、先月の「中立金利まで長い道のりがある」との発言に比べトーンを和らげたものと市場は受け止めた。だが、投資家は過剰反応した可能性がある。

ドイツ銀行のチーフ国際エコノミスト、トルステン・スロック氏は「パウエル氏は誤解された」とリポートで指摘。「今後のデータを見るべきだ」とした。

データが示すのは、利上げがなければ賃金の上昇が企業利益を圧迫するとともに、インフレ上昇をあおる公算が大きいということだとスロック氏は説明。消費者物価の上昇が株式と債券の両市場への重しになる状況を回避するため、金融当局は行動を起こす可能性が高いと指摘した。

「米金融当局が賃金の強い上昇傾向を冷まそうとしなければ、労働コストが上昇して長期金利を押し上げ、利益率と株価を押し下げるだろう」と記した。「1970年代にあったような抑制の効かない賃金インフレが、債券と株式の弱気相場を伴って再び起こるリスクがある」とも述べた。

FTNファイナンシャルのチーフエコノミスト、クリス・ロー氏も28日付リポートで同様の見方を示した。「パウエル議長の発言は流れを一変させるものと解釈されているが、実際はそうではない」と指摘。この発言は議長の先月の発言や、来年金利が上昇する公算が大きいことを示した9月のドット・プロット(金利予測分布図)に「きっちり沿っている」との見方を示した。

ただ、パウエル氏の発言の真意を測るのは容易ではない。RBCキャピタル・マーケッツのチーフ米国エコノミスト、トム・ポーセリ氏はリポートに、「一つ確かなことがあるとするなら、それはパウエル氏を誤解する力が市場にあるということだ」と記した。

※私の考えは“誤解された”ではなく“誤解される言葉を使った”が正しいと思うけど…。

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